ラップハープを伴奏付で弾いてみよう!

まずは以下の動画をご覧ください。
ラップハープを、最初は簡単な伴奏付きで演奏して、次は伴奏なしでメロディだけ演奏しています。こうして見ると簡単な伴奏が付くだけでも、演奏の印象はかなり変わることが分かります。

ソングカードにはメロディだけ書かれています。
そこで私は自分で伴奏を付けて弾いてみました。

ピアニストやハーピストのような素晴らしい伴奏は無理ですが、このような、ぽーんぽーんと簡単な伴奏を付けるだけなら、誰でもできますよ。伴奏を付けるルールがあるんです。ここではそれを説明します。

ぜひお手元のラップハープを、自分で伴奏を付けて弾いてみてください。いつもの演奏が1グレードアップするはずですよ。

その最後の音はなに?

1.最初に、このドレミシート(pdf画像)を表示できますか?
» ドレミシート

表示してプリントアウトできますか?

ハサミで切って、ラップハープに差し込んでみてください。これがラップハープのドレミファソラシド★1です。

※ 画像がきれいに印刷領域に収まるようにプリントアウトすると、本来よりも小さくプリントされてしまいます。印刷領域からはみ出てもいいので、原寸でプリントアウトしてください。

2.そして次は、なんでもいいから別のソングカードを差してください。そして曲の一番最後の音の位置をよく覚えてください。

3.そして再びドレミシートを差してください。
さっきの曲の最後の音は何ですか?
それは十中八九、「ド」の音か「ラ」の音のはずです。

最後の音が「ド」の曲に伴奏を付ける

最後の音が「ド」の音で終わる曲は、「ド」の音あるいは「ソ」の音だけで伴奏できます。

メロディを弾きながらぽーんぽーんと、「ド」の音あるいは「ソ」の音だけをひたすら弾いてください…あら不思議、こんなでもなんとなく伴奏になってるでしょう?

最後の音が「ド」の音で終わる曲
「ド」の音、あるいは「ソ」の音だけで伴奏する。

「ド」の音だけで伴奏した例↓

最後の音が「ラ」の曲に伴奏を付ける

最後の音が「ラ」の音で終わる曲は、「ラ」の音あるいは「ミ」の音だけで伴奏できます。

メロディを弾きながらぽーんぽーんと、「ラ」の音あるいは「ミ」の音だけをひたすら弾いてください…確かに、こんなでも伴奏になってると言えばなってるかも?

最後の音が「ラ」の音で終わる曲
「ラ」の音、あるいは「ミ」の音だけで伴奏する。

西洋音楽の最も原始的な伴奏方法

同じ音を鳴らし続けるというのは、
西洋音楽の最も原始的な伴奏方法です。

この伴奏方法は今でも残っていますよ。
楽器でいえばバグパイプという楽器が、一つの伴奏音だけで一曲全部演奏します。

以下の動画をご覧ください。
バグパイプを演奏している…メロディの後ろで、ぶーっと同じ音が鳴り続けています。ひたすら同じ音を鳴らし続ける…ドローンと呼ばれる伴奏です。どうです、これでも様になっているというか、曲になってるでしょう?

大昔の西洋音楽では、伴奏するといえば、一つの音だけを延々と鳴らしていました。西洋音楽の合奏はここから始まりました。

隣どうしの音はハモらない

なるほど伴奏は一つの音だけ鳴らせばいいんですね!
…いや待ってくださいっ。そうは言っても、どうしても合わない箇所、聞き苦しい箇所があるんですけど?

そうですね…一つの音だけで伴奏するのは、さすがに無理があります。だからいつしか、現代のピアノ演奏のように、西洋音楽の伴奏は、複雑な進化を遂げました。それでは私たちの伴奏も、もうちょっとだけ進化させてみましょうか。

ものすごく基本的な伴奏ルールとして、
「隣どうしの音はハモらない」というのがあります。

試しにお手持ちのラップハープで「ドとレ」「レとミ」…のように、隣どうしの弦を一緒にはじいてみてください。あまり気持ちのよい音ではありませんね。

「隣りどうしの音はハモらない」これが新しい伴奏のルールです。

代わりに隣の音で伴奏する

この新しいルールが伴奏にどのように関わってくるかというと。
例えば「ド」の音でぽーんと伴奏したとき、一緒に鳴っているメロディの音が「シ」や「レ」の音だと、耳障りに聞こえるんです。

なのでそういうときは…「ド」の音ではなくて、となりの「シ」や「レ」の音で伴奏するとよいです。無難に聞こえます。

同様に、「ラ」の音でぽーんと伴奏したときに、メロディの音が「ソ」や「シ」の音で鳴っていると収まりが悪い。

なのでそいういう箇所だけ、「ラ」の隣の「ソ」や「シ」の音で伴奏すると無難に聞こえます。

ソやミで演奏してるときも同じ要領ですね。

これ以上はない簡単な伴奏ルール

以上の伴奏ルールをまとめてみました。
これ以上はないっていう、簡単な伴奏ルールです。
これって別にラップハープに限らない。リコーダーでもピアニカでも何でも、同じ要領で伴奏できますよ。西洋音楽の伴奏の最初の基本です。こういうことをなぜ義務教育で教えないのか不思議★2です。

最後の音が「ド」の音で終わる曲
「ド」の音、あるいは「ソ」の音だけで伴奏する。
最後の音が「ラ」の音で終わる曲
「ラ」の音、あるいは「ミ」の音だけで伴奏する。
隣どうしの音はハモらない
伴奏とメロディの音が隣どうしになった場合は、伴奏を、代わりに隣の音で伴奏する。

「ド」で伴奏、メロディと合わない箇所を「シ」で伴奏した例↓

私のラップハープ演奏ってほぼほぼこの伴奏

参考までに、私のラップハープ動画のまとめチャンネルを紹介しておきますね。どの動画もほぼほぼ、上で述べた方法で伴奏していますよ。どうです?人差指だけでぽちぽち弾いてるにしては、立派なものじゃないですか?

ラップハープを、伴奏を付けて弾くことは簡単です。
ぜひぜひ自分で伴奏を付けて、1グレード上の演奏を楽しんでください。

★1 ラップハープのドレミファソラシド
…そうですね、ドレミシートを見ながら「きらきら星」や「チューリップの歌」など演奏できそうですね。そのように使って頂いて構いませんよ。

このドレミシートは北米TKO社のラップハープ向けに作成しました。他のメーカーのラップハープで使えなかったら…ごめんなさいね。

★2 なぜ義務教育で教えない
ぶっちゃけこのような、ラップハープを弾いて遊ぼうみたいな、ただただ自分たちで楽しむ楽器演奏って、お金にならないんですよ。

そうではなくて、でっかい会場を借り切ってミュージシャンが演奏して、観客がお金を払ってそれを聴く…みたいなでないと経済が回らない。

日本国の経済が資本主義原理で回っている以上、演奏できる者(金を儲ける者)と演奏できない者(金を払う者)を、極力セパレートするように、社会的な圧力が働いている。私は子どもの頃からずっとそのように感じています。
なんだか陰謀論めいてきたな?